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ブログお引越ししました   2016年 11月 26日

この度、ホームページの改変を機に、ブログのページもお引っ越しいたしました。

今後、新規の投稿はこちらのページ http://www.k-eye.jp/blogs/

にアップされます。また、過去の主だったブログも、新しいページに移行する予定です。
なにとぞよろしくお願いいたします。

# by keye-clinic | 2016-11-26 10:01

「舌下免疫療法」治療中の方へのアンケート   2016年 09月 23日

かねてから予告しておりました通り、この度行いました舌下療法についてのアンケート結果をお知らせいたします。結果発表は6月頃、とお約束していたのが、延び延びになってしまい、申し訳ありません。言い訳になりますが、5月に1か月間かけたアンケートの質問内容以外にもお聞きしてみたいことができたため、さらに1か月かけて追加アンケートを実施した結果、発表が遅れてしまいました。重ねてお詫びいたします。

では、アンケートの内容と結果を見ていきましょう。ご協力いただきましたのは、現在当院で舌下免疫治療を受けている方で、平成27年12月までに開始した40名のみなさんです。

<アンケート内容と結果>
問1:今シーズンの症状はいかがでしたか?

①例年と変わりなし:4名(10%)②少し良かった:8名(20%) ③かなり良かった:17名(43%) ④ほとんど出なかった:11名(27%)

実に90%の方が舌下免疫療法の効果を実感されており、70%の方が「かなり良かった」か、より以上の効果を感じていたようです。ただし、今年の花粉の飛散量が少なかったのもこの結果には一役買っているかもしれません。また、「例年と変わりなし」の方は4名中3名が平成27年8月以降に開始していて、服用してまだ日が浅かったことも付け加えておきます。

問2:効果は期待通りでしたか?

①期待外れ:5名(13%) ②期待ほどではないが効果あり:13名(43%) ③期待通り:20名(50%) ④期待以上:2名(5%)

「期待外れ」だったのは、初めて間もなくの方+αの人数で、当初「効果がない方も20%程度はいるだろう」という予想を下回る数字ですので、問1同様、治療の効果を実感している方は期待以上に多い、ということでしょう。

問3:今後も続けたいですか?

①続けたい:40名(100%) ②続けたくない:0名

これまで続けてきたのを無駄にしない、という気持ちでしょうか「もう面倒だからやめる」という方は1人もおらず、まだまだ皆さんモチベーションは高いようです。

問4:問3で①の方は、今後どのくらい継続できそうですか?

①6か月:3名(8%) ②1年:4名(10%) ③1年半:3名(8%) ④2年:12名(30%) ⑤2年またはそれ以上:18名(45%)

ここではわずかに「長く続けるのはしんどい」という気持ちが垣間見えます。舌下免疫療法の効果が確立するまでは3年以上の継続が必要と言われていますので、最も早く=平成26年の10月に始めた方でも平成29年の9月までは続ける必要があります。あと半年ですとまだ3年には満たないのですが、「効果が出たら早く終えて解放されたい」と願うのは、自分も治療を受ける側としての立場で考えると、ごく当然の心理だと思います。


問5と問6は追加質問です。ご回答いただけなかった方もいるので、母集団は37名になります。

問5:今まで飲み忘れはどの程度ありましたか?
①全くなし:15名(38%) ②今までで数回だけ:12名(30%) ③月に1回程度:3名(8%) ④月に数回:4名(10%) ⑤週に1回:2名(5%)
⑥週に2回またはそれ以上:1名(3%)

驚くべきは①と②を合わせると70%近くに達するということです。みなさん、素晴らしい意思の強さですね。私は⑤ですので、最も成績の悪い部類に入ります。そして⑥の方が、このペースのままで服用開始から3年後にどの程度効果が出ているかも、今後注目したいと思います。

問6:いつ服用していますか?
①起床時:17名(42%) ②朝食前:10名(25%) ③朝食後:4名(10%) ④日中1名(3%) ⑤就寝時:3名(8%) ⑥不規則:2名(5%)

この様に朝が圧倒的に多いようです。シダトレンは「服用後5分は飲食禁止」「服用の前後2時間は、飲酒、入浴、激しい運動は禁止」という条件がありますので、それを満たすのは、夜よりも朝が良いのでしょう。

合わせて、飲み忘れのない方たちがいつ服用されているのかも分析してみました。

問5で①飲み忘れ全くなしの方15名の内訳は
起床時:9名、朝食前:5名、就寝前:1名、
②飲み忘れ今まで数回だけの方12名の内訳は
起床時:6名、朝食前3名、朝食後1名、就寝時1名、不規則1名、でした。

これから始められる方で、飲み忘れをなくすのに参考になるかもしれないと思ったのですが、私の予想に反して必ずしも「朝が良い」という訳ではないようです。それぞれみなさん工夫をされて、生活のリズムに上手に組み込んでいる人ほど忘れずに服用しておられるようです。


<まとめ>
今回のアンケートで分かったことは
①舌下免疫療法は、今のところ期待通りの効果が出ていること
②みなさん大変強い意志をもって服用を続けられていること
と言えると思います。

あまり科学的な分析ではありませんでしたが、治療中の方、また治療を始めようと考えておられる方の参考に少しでもなれば幸いです。同様のアンケートで来年も追跡調査を行う予定ですし、鳥居薬品や医療機関からもっと大規模な調査の結果が出ましたら、こちらでもご紹介したいと思います。

・当院で「舌下免疫療法」を受けていただくにあたって→(クリックでリンク)

・「舌下免疫療法」体験記1→(クリックでリンク)

・「舌下免疫療法」体験記2→(クリックでリンク)

・「舌下免疫療法」新規受付再開と体験記3→(クリックでリンク)

「舌下免疫療法」その後と体験記4→(クリックでリンク)


# by keye-clinic | 2016-09-23 09:13 | 花粉症と舌下免疫療法

視覚障害者と盲導犬を見かけたら   2016年 09月 11日

先ごろ、盲導犬連れの視覚障害の方が、地下鉄のホームから転落して亡くなるという、大変痛ましい事故が起こりましたのは、皆さん報道などでご存知のことと思います。

今回の事故については、私も大変考えさせられる、そして改めて気づかされることの多い出来事でした。

今まで私は、白い杖をお持ちの視覚障害の方が一人で歩いているときには、その方の行く方向に危険がないか、困っていないか見守って、状況によってはご本人に声をかけるようにしていました。しかし盲導犬を連れている場合は、「優秀な盲導犬に任せておけばよいだろう」という勝手な思い込みで、あまり気にかけることはしなかったように思います。

この度の事故を受けて、各地の盲導犬協会や視覚障害者団体から、「盲導犬連れでも、危険な状況であればためらわずに声をかけてほしい」という声明が出されていました。「盲導犬は段差や障害の有無を教えてくれるが、安全かどうかの最終的な判断は人間がしなければならない」ため「盲導犬がいれば安全とは限らない」のだそうです。

今までは盲導犬協会は、盲導犬を仕事に集中させるために、一般人が盲導犬には声をかけないように告知しており、そうした対応が浸透した反面、盲導犬を連れた人にも声をかけない方がよいという誤解も生んでしまったとのことでした。

盲導犬連れの方への声掛けや誘導の仕方など、「アイメイト協会」のこちらのページに詳しく書かれていますので、ご参考になさってください。→(クリックでリンク)

電車でお年寄りや体の不自由な方に席を譲るのにも、少しだけ勇気がいるように、視覚障害の方に声をかけるのも、少し勇気がいります。初めはどのように声掛けしたらよいのかも戸惑います。でも、その少しの勇気を出して何回か声掛けをしていると、向こうの反応もわかって、声をかけるのにも躊躇しなくなることができます。みなさんも機会がありましたら、ぜひ実践してみてください。

そして改めて、この度犠牲になられまして方のご冥福をお祈りいたします。


# by keye-clinic | 2016-09-11 15:50 | 出来事

2016年花粉症日記(「舌下免疫療法」体験記6)   2016年 04月 23日

2月15日(月) 週末暖かくなって、花粉症の症状を感じ始めた方がぼちぼち増えてきました。都内でもスギ花粉の飛散始まるとのニュースが。今年は早いといわれていた花粉の飛散時期でしたが、ほぼ例年並みのスタート。

2月19日(土) 今週は寒さがぶり返したせいか、週末になっても花粉症の患者さんは思いのほか増えていません。今日も雨模様で花粉が舞わないため、花粉症の方にとってはうれしい週末です。

2月27日(土) 今日は天気が良かったので、私自身が屋外でしばらくの間、活動する機会がありました。その時、油断してマスクもゴーグルもしなかったところ、夕方にはさすがに症状が悪化しました。なぜ油断したかというと、今までになく花粉症の症状が軽く、開始1年半を迎えた「舌下免疫療法」の効果を実感しているように思ったからで、効果のほどをさらに試してみたいという気持ちもあったからです。「症状が悪化した」といっても、目の異物感少々とくしゃみ3連発、鼻を数回かんだくらいで、夜にはスッキリ、鼻が詰まって眠れないなどの症状はありませんでした。これは…効いているかも、です。

2月29日(月) 今日はうるう日。週末天気が良かったせいか、本日ご来院の方の半分くらいは花粉症の方でした。そんな中でも目立つのは、花粉症の子供の低年齢化。当院に受診して花粉症と思われる症状のお子さんの最年少はなんと2歳0か月!3歳過ぎのお子さんなどは当たり前のように何人も花粉症の症状で受診されます。スギ花粉に触れることでその体質を獲得する花粉症ですので、まったく早すぎる印象ですが、それが現実です。特にご自分が花粉症ではない親御さんは、花粉症を比較的軽視しており、お子さんの症状がひどくなっている可哀想なケースが見受けられます。当院のホームページ「花粉症対策について」→http://www.k-eye.jp/kahun/index.html(クリックでリンク)を参考に、薬だけに頼らずご家庭でもぜひ対処する工夫をしていただきたいと思います。

3月2日(水) 週明けから連日大勢の方が来院されていて、花粉症の本格化を実感します。それでも患者様各自を診察すると、充血やまぶたの裏の腫れなど、自覚症状のわりには所見は悪くなっていません。そのため例年よりもやや弱いお薬でも対処できる方が多いように思われます。実は今年の花粉の勢いは、例年より弱いのでは…。そうすると、私が感じている「舌下免疫療法」の効果も、実は花粉が少ないから…?

3月5日(土) 普段この時期は車で通勤(花粉から身を守るシェルター替わりです)の私ですが、訳あって今日はバス&電車通勤。マスクはしているものの、またも色気を出して?例年なら必ずするゴーグルをせずに、どの程度症状が悪化するか試してみました。その結果、特に症状を感じることなくクリニックに無事に到着しました。それでも、付着した花粉によるものか顔は何となくかゆくなったので、洗面所で洗顔だけはして診察に臨みました。やっぱり「舌下免疫療法」効いている様子です!

3月7日(月) 本日は大雨。にもかかわらず、大勢の方がご来院されました。夜遅くに帰宅する際に、ビルのエレベーターで当院隣のおおくぼ総合内科クリニックの大久保辰雄院長にお会いしたところ、先生も花粉用のゴーグルをかけておられました。「今年は目の症状がひどいんですよ」とのことでしたので、ぜひ「舌下免疫療法」を受けられるようお勧めしました(笑)。

3月12日(土) 住まいの近所の仲良し家族と連れ立って、「神奈川県立・生命の星、地球博物館」に子供連れで行ってまいりました。小田原といいつつほぼ箱根に位置するこの博物館にこの時期行くということは、スギの密林に自ら足を踏み入れるということです。例えるなら、幾千もの敵が待ち構える場所に自分一騎で切り込みをかける武士さながらの無謀な行動ですが、「舌下免疫療法」という心強い味方を得た私が試みてみたい戦術の一つでもありました。奇しくもこの博物館がある場所は、かつて一夜城を築いた豊臣氏と小田原城の北条氏が対峙した戦場だったところ。博物館の展示もすばらしかったですが、予想通り駐車場の周りには見渡す限り、黄色く色づいた花粉をたたえたスギの林が…。こちらも「舌下免疫療法」が後ろ盾にいますから、強気にゴーグルなし(マスクはしておりました)で臨んだところ…さほど目の症状、鼻の症状とも現れず、無事に温泉にも入って帰ってまいりました。ここにきて、益々「舌下免疫療法」の効果を確信するにいたっています。

3月14日(月) 花粉症の時期になってから、月曜日のたびに雨が降ります。今日も大雨。その影響か、さほど花粉症の患者様が増えることなく、平穏に1日が終わりました。明日は晴れの予報。花粉症のさらなる本格化は明日以降から?

3月16日(水) やはり予想通り、昨日より晴れて気温も高くなったので、症状がひどくなって来院される患者様が増えました。「今までそうでもなかったから受診しなかった」という方も多く見受けられました。3月も後半になって、花粉症が本格化する兆しなのでしょうか、それとも今年はこのまま終息するのでしょうか…。そうなると、「舌下免疫療法」の効果の正確な評価も難しい…。気になるところです。

3月22日(火) 連休明けの平日。例年なら休日に外出して症状が悪化してしまった方の受診が増える日なので、今日我々は気合を入れて準備をしておりました。ところが、受診される患者様はさほど増えることなく普段の平日と変わらないくらいで、ちょっと肩透かし。病院に来る方が少ないということは、世の中平和だということ=花粉症で苦しむ患者様が少ないということですから、大変喜ばしいことなのですが、すると益々「舌下免疫療法」の効果の評価が難しくなり、私としてはちょっと悩ましいところです。

3月28日(月) 今日、院長室から川上北小学校越しに見える土手の桜が綺麗に咲き始めました。昨日、家の近くの公園で子供を遊ばせたときも、たくさんのふくよかな蕾のいくつかがほころんでおりました。春ですねぇ。でも花粉症の人にとって、例年まだまだ憂鬱なこの季節、花見どころではありません。私も花粉症になってまもなく、花見に出かけたことがありました。その頃はまだ花粉用ゴーグルやマスクなど世の中になかった頃でしたので、マスクから漏れる息で半分曇っている伊達メガネの私と、その頃は花粉症ではなかった結婚前の妻とが写っているさえない写真が今も残っていて、お互いそれを見ては笑っています。でも今年は様相が違うようです。私は昨日公園では暑くて花粉除けの上着もマスクも取って遊んでいましたが、なんと花粉症の症状はほとんどでませんでした。舌下免疫療法の効果でしょう。そして花粉の勢い自体ももうすでに弱まっているようで、受診される方も症状の軽い方が多い印象です。月曜日の度になど、良いタイミングで雨が降り(昨日から今朝も雨でした)、花粉が大量に飛ぶ前に流されているのかもしれません。みなさん、今年は久しぶりに、心からお花見が楽しめるかもしれませんよ。

4月6日(水) 昨日は小学校、今日と明日は中学と高校の入学式。満開の桜がみなさんを祝福しているようです。今年は予想通り、スギ花粉症は早々に終息してきているようで、みなさん無事にお花見も楽しまれたご様子。ところがここに来て、思わぬ逆襲を受けています。今日は花曇りでしたが風が強く、外から室内に入るとくしゃみが連発し、鼻水がたら~り(英語ではrunning noseといいます)、眼もかゆくなりました。その原因はどうも「ヒノキ花粉症」のようです。ヒノキの花粉はスギの花粉と非常に似通っており、スギに対してアレルギーのある方の約70%がヒノキにも反応すると言われています。ヒノキの花粉が飛ぶのは4月初めから5月下旬頃。今まさに始まっているのです。そして私にとっても残念なことですが、肝心の舌下免疫療法は「スギ花粉症」が対象なので、ヒノキには効果がない可能性があるのです。そのため、スギに遅れて飛んできたヒノキの花粉が原因で、今年あまり感じなかったくしゃみ、鼻水、目のかゆみが出ているようなのです。舌下免疫療法は似ているヒノキにも効果があるかも、と密かに期待していたのですが、どうやら期待外れかもしれません。今後の症状をもう少し様子をみて、またご報告したいと思います。

4月21日(金) シダトレンを継続して1年弱の方が、本日花粉症症状が再び悪くなって受診されました。3月中はほとんど症状がなかったのに、4月に入り鼻がムズムズし始め、ついにこの1週間ほどでひどい目のかゆみと充血、そして鼻水やくしゃみなどの鼻の症状も悪くなったとのことでした。そのうえ本日はオートバイで来院され、たっぷり風を顔に受けてきたので、症状は今年受診された花粉症の患者様の誰よりも悪いほどの状態でした。前回の日記で私が指摘したように、今回の悪化もヒノキ花粉の仕業でしょう。図らずも、患者さんの症状で「シダトレンはスギ花粉には有効だがヒノキの花粉には効果がない」可能性が示されました。もちろん全例がそうとは限りませんので、今後もシダトレンを服用している方全員の、慎重な経過観察を続けてまいります。

さて、本日シダトレンを製造している製薬メーカーである鳥居薬品の方が来院されて、「昨日スギ花粉の終息宣言が出されました」と教えてくださいました。そのため、2016年の「花粉症日記」は本日でひとまず終了といたします。今年の傾向としてはやはり「症状の軽い方が多かった」ということでしょう。中には「今年は目の症状がひどい」と訴える方も何名かおられましたが、例年より症状が悪くならずに済んでいる方が圧倒的に多かったです。さしずめ、例年通り蓄積されたスギ花粉でしたが、飛び出す直前にタイミングよく雨が降ることが多く、空気中に飛散する前に花粉が流されてしまった、といったところだったのではないかと予想しています。

スギ花粉が終息したことで、当院でも予定通り5月(連休明けからになりますが)より、舌下免疫療法の新規受付を開始いたします。治療をご希望の方は、下記ブログをお読みの上、ご来院ください。
→当院で「舌下免疫療法」を受けていただくにあたって」(クリックでリンク)

また、現在舌下免疫療法を受けておられる患者様に、今年の花粉症の時期を振り返って、効果はどうであったかアンケートを実施する予定です。結果がまとまりましたら、6月頃このブログで発表いたしますので、どうぞご覧ください。



# by keye-clinic | 2016-04-23 21:52 | 花粉症と舌下免疫療法

今年の花粉症の傾向と対策&「舌下免疫療法」体験記5   2016年 02月 04日

先日、私が住んでいる地域の駅伝大会に出場しました。5人チームで、各自たった2kmのコースですが、マイペースで走れる東京マラソンなどと違って、タスキをつながなければいけませんのでそれなりに必死で走らなければいけません。走り終わった後は、力を出し切ったメンバー全員少し血の味がする咳がしばらくの間止まらず(全力で長距離を走ったことのある人は経験があると思います)、そして結果は…練習もろくにせずの出走だった私は、同じコースを別のチームで走った小学生の息子にタイムで負けてしまうなど、散々でした。

そして、その後1週間ほど、毎日なんとなく体がだるく、食欲もあまりなく寝つきも寝覚めも悪い日が続きました。インフルエンザか?いや、熱はなさそうだ。風邪?のどは痛くないし鼻水も出ないな。駅伝の疲れが残っているのかなぁ?筋肉痛は2日で解消したのに。いや待てよ、この感覚、身に覚えがあるぞ。この時期に…もしかして、これは…

花粉症の初期症状!

その証拠に、抗アレルギー剤を内服したところ、ほどなく体のだるさは解消したのでした。

花粉症の症状の典型例は、くしゃみ、鼻水、目のかゆみや充血ですが、当院ホームページの「花粉症対策について」にもあるように、初期症状として体がだるい、熱っぽい、下痢をするなどの風邪に似た症状を起こすことがあり、私は毎年この症状が出ると、花粉症の治療を開始いたします。今回はおそらく駅伝で肺いっぱいに吸い込んだ空気に、飛散し始めた花粉が混入していて、さっそく体が反応したものと考えられます(そういえば当日は嵐のようなひどい風の日でした)。

今年は花粉の飛散開始が早く、飛散量は例年並み~やや少なめと予報されています。いつも2月の後半から3月頃に症状が出ている方でも、2月の半ば頃からは対策を始めるほうがよさそうです。目の症状対策の点眼、鼻の症状対策の内服のいわゆる抗アレルギー剤は、いずれも十分な効果を得るためには使い始めてから少し時間がかかります。また、症状が悪化してから開始してもすぐには効果が現れず、しばらく辛い思いをしなければいけません。症状が出ていなくても、時期が来たら早めに治療を開始する「初期療法」が有効です。

私自身、スギ花粉症の根治療法「舌下免疫療法」を初めて1年と4か月、今シーズンはそろそろ効果も出てくるのでは、と期待していただけに、例年と同じく初期症状を発症したことに、正直やや落胆しています。ですが効果が充分出るまで「3年」かかると言われている治療法ですので、その評価はこれからシーズンに入ってみないとわかりません。例年と比べ点眼や内服の使用頻度を減らせるなど、症状が軽くなっていれば効果が出ているということになります。今年はそうなることを期待し、内服や点眼は極力使わないようにしてみようと思っています。そしてシーズンを経て感じた効果の有無を引き続きレポートいたします。また、2年目に入り、他施設では(日本全体では)舌下免疫療法の実績(治療効果)はどうなのか、副作用の頻度と重症度はどうだったかなど、製造元の鳥居薬品がまとめるであろう統計も手に入りましたら、ぜひ公開したいと思います。花粉の飛散シーズンが終了し、5月の再開を待って治療を新規に始めようと思われている方は、次回のブログもぜひ参考になさってみてください。

さて、早くも息子に越えられてしまった情けない父親の私。これまで多忙を理由にまったくと言っていいほど運動をしてこなかった報いです。レース直後にはあまりのショックに、「寄る年波には勝てないんだ」と意気消沈しましたが、すぐに思い直し一念発起。今年は老いゆく体に喝を入れ、鍛えなおす決心をしたのでした。「アンチエイジング」元年!来年は息子にリベンジです。

・当院で「舌下免疫療法」を受けていただくにあたって→(クリックでリンク)

・「舌下免疫療法」体験記1→(クリックでリンク)

・「舌下免疫療法」体験記2→(クリックでリンク)

・「舌下免疫療法」新規受付再開と体験記3→(クリックでリンク)

「舌下免疫療法」その後と体験記4→(クリックでリンク)



# by keye-clinic | 2016-02-04 17:38 | 花粉症と舌下免疫療法
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東戸塚駅西口すぐにある片桐眼科クリニックの院長ブログです。


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